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渡航前にやっておくべき基本の感染症対策
予防接種は必要?国ごとの推奨ワクチン
海外旅行では、国や地域によっては特定の感染症が流行していることがあります。そのため、渡航前にはその国で必要とされる予防接種を受けることがとても大切です。たとえば、東南アジアやアフリカでは「黄熱病」や「A型肝炎」「日本脳炎」などの感染症が報告されています。
日本ではあまり見かけない病気も、海外では日常的に発生していることがあります。そのため、旅行先の大使館や厚生労働省の「検疫所」サイトなどで最新の情報を確認し、自分がどのワクチンを打つべきかを調べましょう。ワクチンは打ってすぐに効果が出るわけではないため、できれば出発の1ヶ月以上前には医療機関に相談するのが理想です。
旅行用の予防接種は保険が効かないことが多いので、料金の確認も忘れずに。万が一の感染を防ぐための「安心代」として、必要な接種はしっかり受けておきましょう。
渡航先の感染症リスクを調べる方法
渡航先でどんな感染症のリスクがあるかを知ることは、旅行の準備で最も大切なステップのひとつです。特に発展途上国では、日本と比べて衛生環境が整っていない場合が多く、食中毒やデング熱、マラリアなどのリスクがあります。
感染症情報を調べるには、厚生労働省「FORTH(フォース)」というサイトがとても便利です。国ごとに感染症の流行状況や必要な予防接種、注意点がまとめられていて、初めての海外旅行でもわかりやすくなっています。また、外務省の「海外安全ホームページ」では、治安と合わせて健康面の注意も記載されています。
ガイドブックやネットの口コミでは感染症について触れられていないことも多いので、公的な情報源を中心に調べることが重要です。旅行先の衛生状況を知っておくことで、自分自身だけでなく、同行する家族や友人を守る行動ができます。
海外旅行保険の選び方とチェックポイント
海外で病気になったとき、医療費がとても高くなることがあります。たとえば、アメリカでは救急車を呼ぶだけで数万円、入院となると100万円以上かかることもあるんです。そこで必須なのが「海外旅行保険」です。
保険を選ぶときは、以下の点をチェックしましょう:
| チェックポイント | 解説 |
|---|---|
| 治療・救援費用の補償額 | 1,000万円以上が安心 |
| 損害賠償責任 | 他人にケガをさせた場合もカバー |
| 携行品損害 | スマホやカメラの破損や盗難にも対応 |
| 24時間日本語対応 | 緊急時に言葉の壁を感じない |
最近はスマホから簡単に加入できるオンライン保険も増えています。出発前に必ず加入し、証書や連絡先をスマホに保存しておきましょう。
持ち物で差がつく!衛生対策グッズリスト
海外での感染症対策は、ちょっとした持ち物で大きく変わります。以下は持っておくと安心な衛生グッズです。
- アルコールジェルやスプレー:手洗いできない場面で活躍
- ウェットティッシュ(除菌タイプ):食事前や移動中に便利
- マスク:飛行機や人混みで感染を防ぐ
- 携帯用石けん:水だけでなく石けんもあるとベスト
- 虫除けスプレー:蚊が媒介する感染症の対策に
これらのアイテムは、現地で手に入らないことも多いため、日本で事前にそろえておくのが安心です。また、ジップロックや小分け袋に分けておくと持ち運びも楽になります。
海外でも安心!病院・医療機関の調べ方
海外で万が一体調を崩した場合、安心して受診できる病院を知っておくことはとても大切です。旅行先によっては、医療の質にばらつきがあり、「設備が古い」「衛生状態が悪い」といった病院も少なくありません。
そんなときに頼れるのが「日本語対応の医療機関」や「国際病院」です。これらは大使館や現地の日本人会などが情報提供してくれることもあります。また、加入する旅行保険の会社が提携している病院を紹介してくれることも多いです。
さらに、Googleマップや口コミサイトで事前に評判をチェックしておくと安心です。「病院名+review」や「hospital near me」などのキーワードで検索してみましょう。
機内・空港で気をつけたい感染リスクと対策
飛行機内は菌の温床?座席周りの衛生管理
飛行機の中は空気が乾燥していて、長時間同じ空間に多くの人がいるため、風邪やウイルスがうつりやすい環境です。座席やテーブル、リモコンなどの共用部分には多くの人の手が触れているため、出発前に除菌シートでふくことをおすすめします。
航空会社によっては掃除が十分に行き届いていない場合もあり、自分でできる範囲での衛生管理が大切です。特に食事をするテーブルや肘掛けは要注意。除菌シートはすぐ取り出せる場所に入れておくと便利です。
また、座席の空調口から直接風を浴びると、喉が乾燥して風邪を引きやすくなります。スカーフやマスクを使って喉を守るようにしましょう。
機内・空港で気をつけたい感染リスクと対策
機内食や飲み物で注意すべきポイント
機内食や飲み物は基本的に安全に提供されていますが、感染症予防の観点からはいくつか注意しておくべきポイントがあります。まず、機内では高地にいるのと同じような気圧環境のため、消化機能が落ちがちです。生ものや脂っこい食事は避け、胃腸にやさしいものを選ぶようにしましょう。
また、機内の温度管理や保管状況によっては食中毒リスクがゼロとは言いきれません。提供された食事が冷たすぎる、変なにおいがするなど、少しでも異常を感じたら無理して食べない判断も必要です。
飲み物については、できるだけボトルに入った水や密封されたジュースを選ぶと安全です。機内では脱水症状になりやすいため、こまめな水分補給も重要。ただし、アルコールやカフェインの多い飲料は体を乾燥させる原因になるため、控えめにしましょう。
紙コップやカトラリーは衛生的に管理されていますが、気になる方はマイストローやスプーンを持ち込むのも一つの方法です。何よりも「体調第一」で、違和感を感じたら遠慮せず申し出ることが大切です。
空港内でのマスク・手洗い・消毒のコツ
空港は世界中の人が集まる場所なので、さまざまなウイルスや菌が持ち込まれている可能性があります。そんな中で自分の身を守るために欠かせないのが、マスク・手洗い・消毒の3点セットです。
まず、マスクは混雑した場所での基本的な感染予防アイテム。特に入出国審査や搭乗ゲート付近など、人が密集しやすいエリアでは必ず着用しましょう。飛沫感染のリスクを下げるだけでなく、乾燥による喉のトラブルも防げます。
次に大切なのがこまめな手洗いです。空港ではエスカレーターの手すりやタッチパネル、自動販売機など多くの共用部分に触れることになります。トイレ利用後だけでなく、食事の前や顔に触れる前にも必ず手を洗うか、アルコール消毒をしましょう。
最近では、多くの空港に非接触型の消毒ディスペンサーが設置されています。これらを積極的に活用し、自分の衛生意識を高めることが大切です。感染予防は「やりすぎ」くらいがちょうどいいのです。
トイレや水回りで感染を防ぐためには?
空港や機内のトイレも感染症が潜んでいる場所のひとつです。特に多くの人が触れる便座、ドアノブ、水道の蛇口には注意が必要です。まずトイレを使用する前に、便座シートを敷く、または除菌シートで拭くと衛生的です。
水道の蛇口に直接触れた後、顔に触れるのはNG。手を洗ったあとに手拭き用のペーパーで蛇口を閉めたり、自動水栓を利用したりして、できるだけ接触を減らす工夫をしましょう。ハンカチやペーパータオルを常備しておくのもおすすめです。
また、トイレ後の手洗いは石けんを使って最低20秒間行うのが理想です。石けんが設置されていないこともあるため、携帯用の液体石けんを持っておくと安心。アルコールジェルも併用すれば、より効果的な感染症対策になります。
最後に、トイレの床や洗面台の水たまりには見えない雑菌が多く存在しています。荷物やカバンを床に直接置かないよう注意し、フックや棚がある場合はそこに掛けるようにしましょう。
トランジット時の感染対策で見落としがちな点
トランジット(乗り継ぎ)は旅行中に気が緩みがちな時間帯ですが、感染症のリスクはむしろ高まることもあります。なぜなら、空港の待合スペースやシャトルバスなどでさまざまな国の人と接触する機会が増えるからです。
このとき重要なのは「共用スペースでの衛生意識」。椅子やテーブル、充電コーナーなど、複数の人が触れる場所では、接触後に必ず手指を消毒することを習慣にしましょう。特にスマホの操作中に無意識に顔を触ってしまうのはNGです。
また、トランジット時間が長くなると、空腹や疲れから免疫力が落ちやすくなります。食事や軽食をとる際は、衛生的な飲食店を選び、手洗い・消毒を徹底しましょう。可能であれば、持参したおにぎりやパンなど、信頼できる食品を利用するのも一つの手です。
さらに、仮眠をとる際には首枕やアイマスクを使い、顔や口に手が触れないように工夫しましょう。自分自身のコンディションを整えることも立派な感染対策の一部です。
現地の食事や水で気をつけるべきポイント
生ものや屋台料理はどこまでOK?
旅行先でのグルメは楽しみの一つですが、衛生管理の基準が日本と異なる国では、生ものや屋台料理には注意が必要です。特に暑い地域や発展途上国では、保存状態が悪くなりがちで、食中毒や寄生虫による感染症のリスクがあります。
基本的に、生肉・生魚・生卵などの「加熱されていない食品」は避けるのが無難です。日本のように生食文化が発達していない国では、そもそも生食を想定して流通・保管されていないことが多く、鮮度や取り扱いに問題がある場合があります。
屋台料理に関しては、観光客に人気の店でも清潔とは限りません。料理人が手袋をしていない、食材が常温で放置されている、水道水を使って調理しているなどの状況が見られたら避けるべきです。目安として、「地元の人がたくさん並んでいる」「料理をその場で加熱している」「油の回転が早い」といった点をチェックすると、比較的安全です。
また、衛生的なレストランでも、サラダやカットフルーツなどの生ものには注意が必要です。見た目はきれいでも、洗浄に使った水が不衛生だと感染症につながることがあります。
水道水はNG?安全な水の選び方
海外では国によって水道水の飲用が禁止されていることがあります。たとえばヨーロッパの一部やアメリカの都市部では飲めるところもありますが、東南アジアやアフリカ、中南米では水道水に細菌やウイルス、寄生虫が含まれている可能性が高いため、基本的には飲まない方が安全です。
旅行中に口にする水としては、ペットボトルのミネラルウォーターが最も安心です。購入時は「未開封かどうか」を必ず確認しましょう。ふたが緩んでいたり、再利用されたりしたペットボトルに水道水を詰めて販売している悪質な業者も存在します。
また、ホテルのコップも水道水で洗浄されている場合があるので、うがいや歯磨きのときもペットボトルの水を使うのが理想です。氷も水道水から作られている可能性があるため、飲み物に入っている場合は注意しましょう。
さらに、水を持ち歩く際は、浄水フィルター付きボトルや煮沸消毒も選択肢に入れるとよいでしょう。これらは特に長期滞在や田舎の地域を訪れる際に役立ちます。
食中毒を防ぐ食事の選び方と判断基準
海外旅行中に多い体調不良の原因の一つが「食中毒」です。特に、気温が高い国や湿度が高い地域では、食材が傷みやすく、食中毒のリスクが高まります。事前に知っておくべき食事選びの判断基準を紹介します。
まず大前提として「火の通った料理」を選ぶことが重要です。炒め物、焼き物、煮込み料理など、中心までしっかり加熱された食事は細菌のリスクが大幅に減ります。逆に、火が通っていない料理(生肉、生魚、ナマの貝類など)は避けましょう。
また、盛り付けられた料理が常温で放置されていないかもチェックポイントです。とくにビュッフェスタイルの食事では、長時間置かれた料理が傷んでいることもあるため、提供された時間や見た目の変色などをチェックしましょう。
料理の見た目、におい、味がいつもと違うと感じたら無理に食べず、体調を第一に考えましょう。また、胃腸が弱い人は、乳製品や香辛料が強い料理にも注意が必要です。
信頼できるレストランやホテル内のレストランを選び、店内の清潔さや店員の衛生意識も判断材料にしましょう。
飲み物でも感染?氷・果汁・ストローの落とし穴
飲み物は一見安全そうに思えますが、感染症のリスクが潜んでいる場合があります。特に注意すべきは「氷」と「果物のジュース」です。
多くの飲食店では氷を水道水で作っている場合があり、この水が汚染されていると氷を通じて体に入ることになります。とくに熱帯地域では、氷が溶けて飲み物に混ざると細菌やウイルスが体内に入り、腹痛や下痢の原因になることがあります。そのため、氷は入れないように注文時に伝えるのが安心です(例:「No Ice, please」)。
また、果物をその場で絞ったジュースも、見た目はヘルシーですが要注意。使われているフルーツが十分に洗浄されていなかったり、手で絞った場合は衛生面が不安です。特に屋台や露店では、果汁を水で薄めていることもあり、その水が水道水の場合は感染リスクが高まります。
ストローについても、むき出しで置かれていたり、店員の手で直接渡されることがあります。できるだけ包装されたストローを使うか、自分でマイストローを持参するのがおすすめです。
「現地の人が食べてる=安全」ではない理由
「現地の人が食べているから安全」と思ってしまうことがありますが、これは必ずしも正しくありません。現地の人々はその地域の細菌やウイルスにある程度の免疫を持っているため、多少の衛生問題があっても体調を崩さないことが多いのです。
しかし、旅行者はその土地の環境に体が慣れていないため、少量の雑菌でも体調を崩すことがあります。たとえば、屋台で提供されるサンドイッチやスープなどが地元民には平気でも、旅行者には下痢や腹痛を引き起こすことがあります。
また、現地の人が食べている食品が「新鮮」かどうかは別問題です。習慣的に同じ店を利用しているから安心というわけではなく、店舗の衛生管理や調理方法が適切かどうかは慎重に判断する必要があります。
安全な食事を選ぶためには、清潔感のある店舗、調理工程が見えるオープンキッチン、店員が衛生的な格好をしているかなどの要素で判断しましょう。見た目だけでなく「どう作られているか」に注目することが大切です。
観光中にできる日常的な衛生習慣
外出時に役立つポケット衛生グッズ
観光地を歩き回っていると、思いがけず不衛生な場所に触れたり、手を洗う場所が見つからなかったりすることがあります。そんなときに役立つのが、手軽に持ち歩ける「ポケット衛生グッズ」です。小さなアイテムでも、感染症対策には非常に効果的です。
まずおすすめなのがアルコールジェルやスプレータイプの消毒液。手洗いができない場面でも、手指を清潔に保つことができます。ポケットサイズの製品ならカバンやポーチに入れておいてもかさばりません。
次に活躍するのが除菌ウェットティッシュ。飲食前のテーブル拭きやトイレの便座、エレベーターのボタンなど、さまざまな場面で使えます。アルコールタイプとノンアルコールタイプがあるので、肌の弱い方は使い分けが必要です。
他にもマスク(予備も含めて)、個包装の綿棒・絆創膏、虫よけスプレーなども忘れずに。また、ジップロックに分けて収納すると衛生的で使いやすくなります。
旅先では「ちょっと面倒だな」と感じるような一手間が、感染症予防に大きな差を生みます。小さな工夫で大きな安心を手に入れましょう。
手洗い・消毒を習慣化するタイミングとは?
観光中は移動が多く、人や物との接触も頻繁にあります。そのため、手洗いや消毒のタイミングを意識して習慣化することがとても重要です。「いつ消毒すればいいかわからない」という人のために、目安となるタイミングを紹介します。
まず最も基本的なのが「食事の前」。観光先で飲食店や屋台を利用する場合、その前に必ず手指の消毒を行いましょう。次に、公共交通機関を利用したあとも消毒が必要です。手すりやつり革など、不特定多数が触れた部分に触れたら、すぐにアルコールジェルを使うのが理想です。
さらに、お金やカードを使ったあとや、観光施設の入場券を手渡しでもらったあとなども、見落としがちな接触タイミングです。現地通貨の紙幣は特に汚れていることが多いので、使った後は手を清潔に保ちましょう。
また、顔に触れる前も大事なポイント。目・鼻・口はウイルスの侵入口です。顔に触れる前は手洗いや消毒を行い、無意識に顔を触らないように気をつけましょう。
このように、具体的なタイミングを意識することで、衛生習慣が自然と身についてきます。
公共交通機関での感染防止マナー
現地の電車やバス、タクシーなどの公共交通機関を利用する際にも、感染症対策のマナーが求められます。特に多くの人が乗り降りする都市部では、ちょっとした気配りが自分自身と周囲の安全を守ることにつながります。
まずはマスクの着用。混雑した車内では飛沫感染のリスクが高まるため、マスクは必須です。特に冷房が効いている車内では空気がこもりやすく、菌が漂いやすい環境になります。マスクは1日1回交換するのが理想です。
次に気をつけたいのが手すりやつり革。なるべく直接触れず、袖やハンカチで握るなど工夫しましょう。触れた後は、到着後にすぐに手指を消毒するのが効果的です。
また、くしゃみや咳をする際のエチケットも大切。マスク越しに行うだけでなく、ハンカチや肘で口を覆う「咳エチケット」を守ることで、周囲への配慮にもつながります。
さらに、飲食は控えるのがマナー。短時間であっても、飲食中はマスクを外すことになるため、感染リスクが上がります。公共の場では、食事は控えるよう心がけましょう。
ホテルや宿泊先での衛生チェックリスト
旅の拠点となるホテルや宿泊先は、感染症対策の重要なポイントです。チェックイン後、最初にやっておきたい「衛生チェックリスト」を紹介します。
- ベッド周りの清潔確認:シーツや枕カバーにシミや髪の毛が残っていないか確認します。不安な場合はフロントに申し出ましょう。
- リモコン・ドアノブ・スイッチの除菌:手がよく触れる場所は、除菌シートで拭くことで安心感が高まります。
- 洗面所・トイレの水はけやにおい確認:下水臭や汚れが残っていないかチェックし、気になる場合は部屋の変更も視野に。
- コップやタオルの使い回し防止:備え付けのコップは洗浄が不十分な場合も。使い捨てカップやマイカップの持参が安心です。
- エアコンや換気の確認:エアコンのフィルターが汚れていないか、換気できる窓があるかを確認します。
最近は清掃済みを示す「消毒済みシール」などが貼られている宿も増えていますが、自分でもダブルチェックすることで安心して滞在できます。気になる点はフロントに相談し、我慢せずに伝えることが大切です。
動物・昆虫との接触で注意すべき感染症
海外の観光地では、動物とふれあえるスポットが人気ですが、実はそこに感染症のリスクが隠れていることがあります。たとえば、東南アジアの猿とふれあえる場所、アフリカのサファリツアー、リゾート地での犬や猫との接触などが例です。
野生動物や野良動物は、狂犬病やノミ・ダニを通じた感染症を持っている可能性があります。特に狂犬病は、一度発症するとほぼ100%致死となる恐ろしい病気。噛まれたり引っかかれたりすることがなくても、舐められるだけで感染リスクが生じる場合もあります。
また、蚊やダニが媒介する感染症(例:デング熱、マラリア、ジカ熱)にも注意が必要です。虫よけスプレーをしっかり使い、肌の露出を避ける服装が有効です。特に早朝・夕方は蚊が活発になる時間帯なので対策を忘れずに。
動物とふれあった後は、必ず石けんで手を洗い、消毒を行いましょう。ふれあいスポットでは、動物に触れた手で顔に触れないよう意識することも大切です。
帰国後にも注意が必要な感染症と対応方法
症状がなくても検査したほうが良い場合とは?
海外旅行から帰ってきた後、「体調は問題ないから大丈夫」と安心してしまう人が多いですが、実は症状が出ないまま感染しているケースもあります。特に潜伏期間が長い感染症や、軽症で済むが他人にうつす可能性のある病気には注意が必要です。
例えば、デング熱やマラリア、A型肝炎などは、症状が出るまでに数日〜数週間かかることがあり、感染に気づかないまま日常生活に戻ってしまうことがあります。これにより、家族や周囲の人に感染を広げてしまうリスクが高まります。
また、帰国後に医療機関を受診した際に「海外渡航歴があります」と伝えることは非常に重要です。一般的な風邪や発熱と似た症状でも、医師が原因を正しく特定しやすくなり、適切な検査や治療につながります。
特に以下のようなケースでは、たとえ症状がなくても医師に相談して検査を受けることをおすすめします。
- 流行地域(アフリカ、東南アジア、南米など)に長期滞在していた
- 蚊に多数刺された記憶がある
- 生水や屋台料理を頻繁に口にした
- 野生動物や野良動物に触れた
自分が元気でも、周囲への影響を考えて、慎重な行動が求められます。
発熱・下痢・発疹…帰国後の体調変化に注意
旅行から帰って数日〜1週間後、急に発熱したり、下痢や発疹が出たりした場合、それはただの疲れや風邪ではなく、海外で感染した病気の初期症状かもしれません。特に高熱や倦怠感、腹痛、発疹などがある場合は、放置せず早めに病院を受診することが大切です。
代表的な例としては、マラリア(潜伏期間7日〜1ヶ月)、デング熱(発熱・筋肉痛・発疹)、A型肝炎(食欲不振・発熱・黄疸)などがあり、いずれも適切な処置が必要です。これらの病気は、重症化することもあり、早期発見・早期治療が命を守るカギになります。
また、旅行からの疲れや時差ボケが原因で免疫力が低下し、日頃はかからないようなウイルスに感染しやすくなることもあります。そのため、帰国後1週間は無理をせず、体調の変化に敏感になるようにしましょう。
万が一、症状が出た場合は、医療機関に渡航歴を伝え、感染症専門の診療科がある病院にかかるのが理想です。
病院での受診時に伝えるべきこと
帰国後に体調不良を感じて病院に行く場合、「どこの国に行ったのか」「どれくらい滞在したのか」「現地で何をしたか」を具体的に医師に伝えることが非常に重要です。これによって、医師がどの感染症を疑うべきかを判断しやすくなり、適切な検査や治療が受けられます。
伝えるべきポイントは以下の通りです。
| 項目 | 内容の例 |
|---|---|
| 渡航先 | 国名・都市名・地域(例:バリ島、アマゾンのジャングルなど) |
| 滞在期間 | 出発日と帰国日、現地滞在の日数 |
| 具体的な活動 | 屋台での食事、サファリ体験、川遊びなど |
| 動物との接触 | 犬や猿、野鳥などに触れたかどうか |
| 蚊や虫に刺された記憶 | 刺された部位や回数、虫よけ対策の有無 |
これらをメモしておけば、診察時にもスムーズに説明できます。特に救急外来などで受診する際には、事前に紙やスマホのメモにまとめておくと安心です。
家族への二次感染を防ぐための工夫
もし帰国後に感染症にかかってしまった場合、自分だけでなく、家族や同居人にうつしてしまう可能性もあります。特に家庭内では距離が近いため、十分な対策が必要です。
まず基本となるのは、「マスク着用」「手洗い」「アルコール消毒」です。症状が出ていない段階でも、発熱や咳がある場合は常にマスクを着用し、他の家族と食器やタオルを共有しないようにしましょう。トイレや洗面所の共用が避けられない場合は、使用後に消毒する習慣をつけると安心です。
また、寝室を分けたり、食事の時間をずらすことで、接触の機会を減らすことも効果的です。特に小さな子どもや高齢者がいる家庭では、感染による重症化のリスクが高くなるため、慎重な対応が求められます。
洗濯物も別にする、タオルは使い捨てや個人専用にするなど、些細なことでも対策を徹底することが感染拡大を防ぐポイントです。
帰国後の健康観察期間にやるべきこと
海外からの帰国後、特に感染症のリスクが高い地域から戻ってきた場合は、一定期間自分の体調を観察する「健康観察期間」を設けるのがおすすめです。多くの感染症は帰国後すぐには発症せず、1週間〜2週間ほど経ってから症状が出ることがあります。
健康観察のポイントは次の通りです。
- 毎日、体温を測って記録する
- 発熱・咳・下痢・発疹などがないかチェックする
- 倦怠感や異常な眠気など、普段と違う体調の変化に敏感になる
- 必要に応じて会社や学校に報告し、無理に外出しない
特に発展途上国や熱帯地域を訪れた後は、少しでも気になる症状があれば、早めに医療機関を受診しましょう。その際は、渡航歴を正確に伝えることを忘れずに。
また、健康観察期間中は周囲への配慮も大切です。マスク着用、手洗いの徹底、食事のシェアを避けるなど、家族への感染予防もしっかり行いましょう。
まとめ
海外旅行は楽しい体験がいっぱいですが、その反面、衛生や感染症のリスクもつきまといます。旅行前の準備段階から現地滞在中、そして帰国後まで、一貫した感染症対策を行うことで、安全かつ健康に旅を終えることができます。
今回の記事では、渡航前の予防接種や情報収集、機内・空港での衛生管理、現地での食事の選び方、観光中の習慣、帰国後の健康管理まで、幅広く対策を紹介しました。どれも中学生でも実践できる内容ですので、家族旅行や初めての海外旅行でも安心です。
「備えあれば憂いなし」。しっかり準備して、思い出に残る安全な旅を楽しんでくださいね。
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